年間50名以上を採用する企業がぶつかる7つの壁と、採用目標を達成させる7つのステップ

大企業がゆえ人材の流動性の活発であることや事業拡大に伴い大量採用をせざるを得ない企業も少なくありません。

数名を採用することと違い、社内でのオペレーション設計をはじめ自社に合った人材を採用するために苦戦することもしばしば。

そんな中でも採用は事業成長には欠かせませんし、その機能を担う採用担当者への負荷は大きいことでしょう。

実際採用活動をスタートしたものの、なかなかうまくいっていない……という企業も少なくありません。

そもそも採用がうまくいかないことにも様々な理由があります。

自社の採用が今どの部分がうまくいってないのかを明確にしてから、採用活動を見直ししていきましょう。

本記事では、年間50名以上を採用する企業向けに戦略設計部分から実行までの一連の流れをご紹介します。

まず採用活動をしていく中で多くの企業がぶるかる7つの壁についてご紹介します。

年間50名以上を採用する企業がぶつかる7つの壁

1.応募が少ない

求人票を更新していても応募が少ない。採用サイトへの流入は一定数あるものの、応募が少ないケースもあるでしょう。
そもそもの応募数が少ない場合は企業として露出を増やしていく必要があります。
手段として、SNSや採用イベントの開催により寺社とのタッチポイントを増やしながら自社について知ってもらう機会を増やしていきましょう。
またオウンドメディアや求人サイトへの流入はあるも応募が少ない場合は、ペルソナに合った内容なのかの振り返り、自社の情報をオープンにできているか、魅力が伝わっているのか見直していく必要があります。

2.応募は一定数くるも、自社の求める人物からではない

応募は一定数あるものの自社の求めている人物からの応募ではない。いわゆる有効応募数が圧倒的に少ないケース。
そういった場合は自社の求めている人物像を明確にし、その人物像に刺さるメッセージや採用広報を行なっていく必要があります。

3.面接にかなりの工数がかかっている

大量採用するがゆえ、面接に多くの工数がかかっている。
毎回面接担当が同じ会社説明を毎日続けるというのは負担がかかりますし、何よりも非効率です。
そこで面接時の会社説明の工数が省けるように採用ピッチ資料を活用し会社説明の時間を省いていきましょう。
そうすることで候補者の自社への理解を含めると同時に意欲向上に寄与します。
また無駄な面接を最小限にすることができるので現場の面接担当の負担と面接時間の短縮が実現できます。
会社説明の時間を相互理解に活用することもできるので従来と比べて深い話をすることが可能になります。

4.採用担当者のスキルのばらつき

採用担当者の中でも質問項目や候補者の見極めにおける基準が曖昧で均一ではない場合、企業に必要な人材を採用プロセスの途中で落としてしまう可能性が出てきます。

5.カルチャーフィットが二の次になっている

「多くの人を採用しなきゃ!」と目の前の採用計画達成のために数字だけを追いかけているときに発生しがちな現象。
カルチャーフィットを軽視してしまうと目先の採用はできても自社で活躍する人を採用することには繋がりません。
スキルフィットだけを見るのではなく、自社が求める人物像を明確にした上でカルチャーフィットもしっかり確認していきましょう。

6.選考フローからの離脱や内定辞退が多発

選考フローからの離脱や内定辞退が頻繁に起きている企業は候補者のケアや面接時のアトラクトを見直す必要があります。
キャンディデートジャーニーマップを設計し、候補者がどのような場面で不安を感じやすいかといった心理まで把握した上でその点に対するCX施策を行なっていきましょう。

7.早期離職

上記の項目の延長戦に出やすい問題。入り口に問題があれば出口にも問題が生じやすいのは当然。
早期離職が起きる原因は大きく採用時のミスマッチと入社後のオンボーディングの2つ。
採用時のミスマッチには候補者の見極めができていなかったこと、会社をよく魅せすぎたがゆえのミスマッチ。
そのため候補者のことをしっかり見極めていく必要があります。また入社後に「思ってたのと違った……」と思わせないように誠実に自社の情報を伝えていく必要があります。
採用活動で決して候補者に嘘をついてはいけません。ついついよく魅せたいと思い話を盛ってしまうこともあるかもしれませんが、結果的には企業と候補者に不幸を招いてしまうので、魅力だけでなく自社の課題も明確に伝えていく必要があります。課題を伝えたら離脱されるのでは?と思いがちですが、多くの優秀な人材の特徴として「この課題に対しては自分のこのスキルで解決できそう!」とその課題を解決するために入社するケースも多くあります。
そのため課題もしっかりオープンに公開していきましょう。そうすることで御社のことをもっとよくしたい!と思う人材の採用に繋がることでしょう。

採用目標を達成させる7つのステップ

ステップ①採用計画の立案

とりあえず〇〇職を採用しよう!と勢いだけあっても採用は上手くいけません。
採用はあくまでの「事業を成長させるために行うもの」
目の前の採用人数だけを追うのではなく、事業成長のためにはどういった人材が必要なのかを明確にし、事業戦略に基づいた採用戦略、そして採用活動を行なっていく必要があります。


採用戦略は事業戦略〜組織戦略に基づきます。
自社の事業計画に基づいて現状の社内の人的リソースの最適配置をした上で採用戦略を考えていきましょう。

1.職種と人数

事業計画と照らし合わせながら、どの部署に、どのような人材が、何名必要になるのかを算出していきます。
人材の算定にはマクロ的手法とミクロ的手法の2種類があります。

<マクロ的算定法(トップダウン方式)>
マクロ的手法とは、労働分配率や人件費率など、人件費と採算から検討する方式を指します。総額人件費から算出された人数を各部署に振り分け、人員配置される仕組みです。

<ミクロ的算定法(ボトムアップ方式)>
ミクロ的手法は部署ごとに必要となる人員を現場から共有してもらい、必要な人数を算出していく方法です。

どちらかだけの手法を使わないといけない訳ではありません。事業戦略に基づき概算をだしてから現場とすり合わせを行いながら微調整をしていきましょう。

2.採用する人物像を明確にする(ペルソナ設計)

「とりあえず優秀で経験が豊富な人を採用しよう!」と曖昧な基準で採用活動をしていませんか。
またよくあるのが、ペルソナを作ってみたけど非現実的すぎるがあまり全く活用できていないケース。

ステップ②採用競合の分析

1. 面接実績から競合整理

実際にこれまで面接をしてきた中で、競合した企業を上位5~7社程度リストアップします。過去の全候補者ベースで整理するとキリがないので、
・直近1年間
・採用ターゲットに近い方(内定を出した方や最終面接まで繋がった方)
の2軸で絞ってみると、ある程度整理しやすいでしょう。
その上で、それらの採用競合ごとにおける内定後勝敗率、主な勝ち要因、主な負け要因の整理します。

2. 採用競合のオンラインリサーチ

ここでは、これまでの面接では抽出出来なかった競合情報を客観的に掴みにいきます。主に取り掛かるべき具体的な内容は以下3つです。
・口コミサイト(OPEN WORK、転職会議、エンライトハウス)
・採用競合各社のHP(採用サイト、コーポレートHP)
・採用競合各社の採用求人媒体
口コミサイトからは、在籍者や離職者からの一次情報として競合の4Pをキャッチアップしていきましょう。なるべく直近1~2年間の口コミを参考することで、現状とのズレは防ぐことが出来ます。
採用サイトや求人媒体からは、競合の打ち出しに注目しましょう。仮説として「どういうターゲットを狙っていて」「どんな要素で訴求しようとしているのか」この2点を整理しておくと、自社がどういったメッセージで人材を獲得していけば良いのかがより明確になってきます。

ステップ③採用オペレーションの最適化

人事部だけで採用業務を完結させるのではなく、募集元の部署や経営層・役員など、社内のさまざまな人を巻き込むことが今の時代の採用においてのポイント。スキルチェックが難しい職種(特にエンジニア)は現場メンバーにも積極的に採用に携わってもらいましょう。そうすることでスキルフィットをより正確に測ることができ、候補者としても入社後一緒に働くメンバーと接することができるので入社後の働くイメージが湧きやすくなります。

ステップ④採用コンセプトの設計や見直し

採用コンセプトがすでにある会社はそのコンセプトがどのように採用に繋がってきたのかを振り返りましょう。採用のコンセプトがあるものの上手く伝わっていなかったのであれば伝え方を工夫しましょう。コンセプトの体現についてはステップ⑥で説明していきます。

ステップ⑤採用手法の選択と見直し

すでに取り組んでいる手法が自社がアタックしたい人材にリーチできる媒体であるのかを見直しましょう。また新たに取り入れるべき手法があればどのタイミングどのように運用していくのかをあらかじめ決めておくと運用がスムーズになります。

ステップ⑥採用CXとキャンディデートジャーニーの設計

採用CX(=Candidate Experience)は候補者が企業を認知するところからはじまり、応募前後のやりとりや選考中、入社に至るまでの一連のプロセス体験を指します。
タッチポイントを以下の5つのフェーズに分類します。(活躍フェーズは割愛しています)

> 0.企業準備
> 1.認知
> 2.応募
> 3.選考
> 4.内定/入社

候補者が応募に至るまで、どのように自社を知ったのかを明らかにすることで、より施策のPDCAを回すことが可能になります。
例えば自社で活躍する人物のSNSを見たり、候補者が興味をもつ分野で事業が発足したといったプレスリリースを目にすることで企業に興味をもち応募するケースもあります。チャネルが複雑化していますが、よい意味で様々なチャネルで採用に繋がるので一つ一つの戦略がより具体的に練りやすくなります。

ステップ⑦振り返り

戦略に基づいて施策を実行したきりで終わるのはいけません。応募は増えたけど、選考辞退率が増えたりといったときに改善をしなければなりません。
また、改善するために候補者にアンケートを行なったり、定期的にタッチポイントの整理や振り返りを行う必要があります。候補者の気持ちをイメージしながら改善を繰り返しましょう。

さいごに

採用はあくまでも企業・事業成長のために行うもの。

目先の目標だけを追うのではなく、自社で活躍できる人物の採用を行いながら事業を伸ばすことのできる採用活動を行なっていきましょう!

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https://form.k3r.jp/hear/hp50

■参考文献
①harver,『8 Proven Strategies To Tackle Mass Hiring』2019年4月15日(https://harver.com/blog/mass-hiring/)(2020年11月25日参照)

② Paul Petrone,『8 Steps to Follow When You Need to Hire a Lot of People, Fast』2016年4月26日(https://business.linkedin.com/talent-solutions/blog/recruiting-strategy/2016/8-steps-to-follow-when-you-need-to-hire-a-lot-of-people-fast)(2020年11月25日参照)