新しい信用指標が、社会の格差を埋めていく
田島:
本日はよろしくおねがいします! 実は私、勝手に岡野さんに親近感を持っていまして……岡野さんも大学を中退されてるんですよね。
岡野さん:
そうなんです。学生として起業するときに、大学を中退しました。
田島:
私も、2年次で大学を辞めているので、何故か勝手に親近感を持っていました!(笑)岡野さんが学生起業された時は、どんなことをしていたんですか?
岡野さん:
今とは全然違うビジネスです。でも、テクノロジーの力で個人の新しい信用指標を作る、ということにはずっと興味があったんです。それが今のParame(パラミー)での仕事にもつながっていると思います。
田島:
Parameさんはリファレンスチェックのサービスを提供していますよね。リファレンスチェックと、「個人の新しい信用指標を作る」こと。この2つって、どのようにつながっているんでしょうか?
岡野さん:
僕自身がバックグラウンドとして大学を中退しているのですが、学生の頃から「大昔から続く”学歴”より、もっと精緻な個人の信用指標はテクノロジーの力で作れるだろうし、そのほうがフェアな世界になるんじゃないか」と思っていました。この思想が、今のParameのリファレンスチェック事業にも通じて来ております。
田島:
なるほど……。私も大学を中退しているので、世間一般で言えば「高卒社会人」。その事を若干コンプレックスに思ったりすることもあるんですよね。学歴は未だにすごく大きな信用指標だなって感じてます。
岡野さん:
だからこそ、リファレンスチェックによって、「この人は前の職場でこういう働きをしていて、こういう強み・弱み」を持っていますよ、と伝えてもらうのが新しい信用指標になると考えているんです。
田島:
私は個人的には、リファレンスチェック推奨派です! とはいえ、日本ではまだまだ実施している企業の方が少ないですよね。
岡野さん:
そうですね、リファレンスチェックそのものが広まり始めたのはまだ2、3年の話です。日本ではやっている企業の方が少ないんですよね。ありがたいことに導入者数も増え始め、今はリファレンスチェックという考え方を広めていくために手を尽くし、事業を全力でのばすフェーズです。
田島:
正直、リファレンスチェックされるのがいやだ!って人、多くないんですか?
岡野さん:
リファレンスチェックはもともと欧米の文化なので、終身雇用制度で栄えてきた日本には従来無かった考え方なんですよね。日本にはまだ転職活動を隠したりする文化も残っているので、リファレンスチェックに対してイメージが悪い方も一定数いらっしゃいます。
けれども、これからは人材の流動性がより高まっていく時代なので、「リファレンスチェック」に対して、その人の転職やキャリアチェンジを後押しするポジティブなイメージをしっかり作っていくことも私達の使命だと思ってます。
田島:
リファレンスチェックはいろいろポジティブな面もありますよね。人事としては、書類や簡単な面接だけでは知りきれないその人の仕事ぶりが知れるというメリットもあります。
岡野さん:
そうですね、”チェック”という言葉だと「ネガティブ面を見られる」、というイメージを持つ人が多いのかもしれませんが、リファレンスチェックはネガティブなチェックではないんですよ。信頼関係のある人からは全力でおすすめしてもらえるので、自分だけでは伝えられない仕事仲間から見た魅力を企業に伝えることが出来ます。
田島:
なるほど。例えばですが、エンジニアさんの採用とかに使えそうですよね! 正直、人事は技術のことがわからないひとも多いじゃないですか。だから、「この言語を何年やってました」がどれくらいすごいのかわからなかったりする。でも、他のエンジニアさんからの「この人の技術力はすごい!」があれば、それってすごくわかりやすい要素に成ると思うんです。
岡野さん:
そうですね、実際にエンジニア採用の文脈で使われることも増えてきています。例えば、技術や仕事の腕は抜群だけど、あまりしゃべるのが得意ではないというエンジニアさんが居たとします。コミュニケーションが得意でないがゆえに技術を伝えきれず、マッチした会社にいけないというのは大きな機会損失ですよね。リファレンスチェックをすることで、信頼関係のある第三者がしっかり自分のことを企業へアピールしてくれる。これは企業にとっても候補者さんにとってもプラスなんです。
田島:
さっき話題に上がった学歴もそうですよね。これ、私は凄く感じるんですけど、「高卒」の時点で応募時点で落とされちゃうことって全然あるんですよ。でもこれはやっぱり、企業側の判断材料が少ないからなんですよね。高卒でもいろいろ自分で頑張ってきて優秀な人、学歴はなくても努力量が半端ないひと、そういうひとが既存の枠組みではどうしても外に出てしまうんです。
岡野:
だからこそ、リファレンスチェックをすることで、その人が精緻に評価されることを目指したいんです。既存の信用指標からあぶれてしまったとしても、評価される社会を作っていきたいですね。
チームで目標を達成するために努力することが、青春。
田島:
HeaRのパーパスは、「青春の大人を増やす」こと。青春ってすごく定義の広い言葉じゃないですか。甘酸っぱい恋愛をイメージする人もいれば、部活や甲子園をイメージする人もいるわけで……岡野さんが、「働いて青春してる」って感じたときのことを聞きたいです。
岡野さん:
前職を辞めて起業してからは、最初は本当にお金もなくて苦労したんです。起業家が8人くらいで集まったシェアハウスで暮らして、なんとか食いつないでました。シェアハウスでみんなで働いて、苦労もしたけどその時は僕にとっての青春でしたね。
田島:
苦しくて大変な中でも、起業家シェアハウスの一体感に青春を感じてたんですね。
岡野さん:
何かチームで目標に向かってハードに努力するプロセスそのものが青春なんだと思います! 今でもオフィスで、事業が伸びていって成果につながった時にみんなで乾杯したり、そういう瞬間は本当に青春ですね。
田島:
わああ、それめちゃくちゃ素敵! Parameさんはメンバー同士、かなり仲がいいんですね。
岡野さん:
そうですね、仲もいいですし愛されるチームになってきているな、と思っています。例えば、事業を伸ばす上で短期間スポットで手伝ってくれた方も、その後もお付き合いがあったり。少しでも繋がった人たちとの関係を大切にできる社風です。
田島:
素敵なカルチャーですね……!人を大事にする会社、すごく素敵です。周りの人を大切にしていく中で、社会もどんどん良くなっていく。リファレンスチェックの普及、私も応援したいです!
岡野さん:
ありがとうございます! 我々のミッションは「個人の信用をアップデート」すること。Parameが、学歴や職歴や資格に該当するような新しい信用の指標になっていけるように努力をしている最中です。
田島:
いろいろな会社の採用をコンサルティングする中で、必ず「いい人を見分ける方法」って話が出てくるんですよね。でも、私の経験上、出会ってすぐに人を判断するのは、ほぼ不可能なんじゃないかと思うんです。だからこそ学歴や職歴、資格の有無に頼ってしまう節はまだまだありますよね。
岡野さん:
そうですよね。でも、もっと個人の魅力や人柄を精緻に知っていくことはできるはずです。そのために、リファレンスチェックを活用していきたいんですよね。
田島:
リファレンスチェックが一般的になったら、学歴が無かったり離職期間がある人でも、肩書にとらわれず正当に評価されていく社会になっていきますね!
岡野さん:
そうなんです。本来評価されるべきなのに評価されきっていない人を解消したい、というのが根源的な思いなので、これからも頑張っていきます!
「Parame (パラミー)」はオンライン完結型のリファレンスチェック サービスです。
採⽤候補者をよく知る⼈物から、⾯接だけでは知れない候補者の性格やスキル⾯、実績などの候補者の情報を取得し、採⽤のミスマッチリスクを最⼩化します。
ご質問やご相談などサポートスタッフが何でもお答えしますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
・リファレンスチェックとは?
リファレンスチェックとは、人材採用時に、選考過程の中で候補者をよく知る人物からの第三者評価を取得し、採用判断に活用する採用手法です。欧米を中心に活用され、近年、日本国内でも導入が進んでいます。