Linkedin採用のメリットとは
ビジネス文脈でのアプローチがしやすい
Linkedinはビジネス用SNSとして運営されているので、所属企業や部署・役職・担当業務などをプロフィールで明らかにしているユーザーが多いです。そのためアプローチするユーザーの属性を絞りやすく、正確なターゲティングが可能です。
また、転職やビジネスでの情報収集として使用しているユーザーがほとんどなので、採用文脈の話をしても不自然ではなく、採用活動がしやすいプラットフォームと言えるでしょう。
ハイクラス人材にアプローチできる
Linkedinには企業の代表や部長クラス、フリーランスなど経験豊富な人材の登録が多いと言われており、通常の採用媒体では出会えないようなハイクラスな人材との接点を創出することができます。
また、海外発のSNSであり、海外人材の登録も多いです。難易度は上がるかもしれませんが、アプローチできる人材の幅は大きく広がると言えるでしょう。
Linkedin採用のデメリットとは
即効性のある施策ではない
Linkedin採用は、アカウントを育てていく過程に時間がかかるものになっています。定期的な投稿や認知をしてもらえるような発信、ユーザーとの交流によってアカウントを育てていきながら、採用活動を始めていく必要があります。
ですので、運用体制が整ったら、中長期的に目標を定めて継続することが大切です。
炎上のリスクがある
SNS運用での投稿・発信は第三者が常に見られる状態にあります。 Linkedinはツイッターなどと比べると拡散性が低いSNSではありますが、企業の名前をプロフィールなどに表示させて発信する以上は炎上リスクに気を配る必要があります。
炎上には「炎上さしすせそ」と呼ばれる炎上しやすい話題や状況があります。以下要素を確認して、炎上リスクに備えましょう。
さ:災害・差別
し:思想・宗教
す:スパム・スポーツ・スキャンダル
せ:政治・セクシャル(含LGBT)
そ:操作ミス(誤投稿)
上記のことに気をつけながら運用をしましょう。コンテンツについては、第三者からみて問題がないか、社内でのWチェック体制を整えるなどで炎上のリスク対策をすることも可能です。
新規SNSであること
Linkedinは、一般的にも日本で広まっているSNSであるツイッターやインスタグラムとは異なり、社内での運用を始めるに当たって仕様が理解されていない場合もあります。
そのような場合はLinkedinの仕様を調査し、適切な運用方法を運用者がキャッチアップする必要が出てきます。
実際にLinkedinの運用におけるコツ自体は他SNSとは少し異なっているので、運用前に戦略構築をする必要があり、そのためのリサーチが大切です。
LinkedInを使った求人活動が多い業界は?
LinkedInのユーザーはミドル層が多く、マーケターやセールスの求職者が多い媒体です。また、製造業や金融、IT業界などが大部分を占めています。そのため、経験者が多くマネージャーなど、優秀層を採用しやすい媒体となっています。
LinkedInは、アメリカを始め主に海外で活用されているサービスです。そのため、必然的に海外の登録者が多く、日本に居ながら海外の方を採用する機会を作ることができます。
・グローバル化が進んでいる企業
・優秀層を採用したい企業
・マーケターやセールスを採用したい企業
・世界展開しているものの知名度が高くない企業
これらに該当する企業には、おすすめのツールになっています。
LinkedInの費用形態
Linkedinの利用にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
選択するプランによって費用は異なります。自社の採用計画から逆算して用途を考えることが、プラン選びにおいては大切です。
■無料プラン
「会社紹介のサマリー」や「求人情報」の掲載ができます。しかし求人しているという情報だけで求人の詳細を掲載することはできません。
また無料版ではLinkedIn上から直接求人応募はできません。
会社紹介サマリーに自社ホームページやURLを掲載できるので、そちらから応募してもらう形になります。
■有料プラン
有料版は、無料ページ版の機能に追加して、
・社員紹介
・写真を活用した会社紹介
・フォトギャラリー
・社員ブログ
・企業文化関連データ
が掲載可能です。有料版にすることで、企業を詳細に伝えることができます。そして有料版ではLinkedIn内で直接応募することができます。
■スカウトメールの配信(有料)
「リクルーターライセンス」というプランを購入すれば、検索機能で見つけた人材にLinkedIn内でスカウトメールを送ることができます。
また、配信対象を絞り込むことも可能です。スキル、会社名、役職、卒業年、学校、所在地など、自社の採用要件に合わせて細かく設定が可能です。
Linkedin運用-準備編
ここからは、実際にLinkedinを運用する際にどうすればいいのかを準備フェーズと実践フェーズに分けて解説していきます。
ペルソナを設計する
採用ペルソナを設計している場合は、その人物像をもとに「Linkedinを見る頻度」「どんな目的でLinkedinを使用しているか」など、アプローチしたい層が考えていることを言語化し、そのペルソナに対して有益な情報を提供できるコンテンツ設計を意識しましょう。
採用ペルソナの設計がまだの場合は、先にそちらを設計してからフォロワーペルソナの設計に入るのがおすすめです。
以下記事では、採用要件(ペルソナ)のフレームワーク・設定方法について説明しております。ぜひご一読ください。
▽採用要件(ペルソナ)の設定方法&フレームワークを大公開▽
https://www.hear.co.jp/recruit/persona-make
発信のコンセプトを設定する
Linkedinでの発信は基本的に文章ベースであり、ツイッターとの違いは「長文の方が好まれる傾向にある」ということです、ビジネスマンとしての考えを発信したり、所属企業の動向についてコメントすることで、あくまで「アカウント運営者自身」がどのように考えているかを発信することが重要です。
そのため、アカウント作成の際のコンセプト設計は、「自分が発信できること」「自社として発信したいこと」の2軸を整理することで決めていくと良いでしょう。
「この企業で働きたい」と思ってもらう前に、「この人がいる企業が気になる」といった認知形成ができると実際の採用プロセスに効果的なSNSであることを把握しておきましょう。
Linkedin運用-実践編
認知拡大・初期
Linkedinでは「つながり申請」を行い、それが先方に承認されることでつながりの数が増えていきます。Linkedinの運用を開始してすぐには、つながり数は伸びていきません。
なので初期はコンセプトに沿った投稿をしていきながら、プロフィールを充実させていきましょう。登録した後で、Linkedinがプロフィールを充実させることを促してきますので、その項目には適切に回答していきましょう。
また、プロフィールに「つながり申請歓迎」といった文字列を入れることで、繋がりを増やしていきたいアクティブな人々からのアプローチを受け取ることができるとともに、自らもその「つながり申請歓迎」のユーザーにつながり申請を飛ばすことでつながりの数を増やしていくことができます。
複数メンバー・企業アカウントでの集団戦術
設計した採用コンセプトの一部をアカウント名や投稿に記載する、投稿に採用コンセプトを想起させる単語を散りばめるなどの施策により、フォロワーに自社の採用コンセプトを浸透させ、「〇〇といえばこの会社」と印象づけることができます。
また、複数のメンバーでユーザーを作成することによって、企業自体のLinkedinにおけるプレゼンスを強めることができます。
この印象づけができれば、〇〇な会社に転職したいとフォロワーが感じた際に真っ先に自社を思い出してもらえるため、 Linkedinからの応募流入へと繋がっていきます。
また、Linkedinでは企業の紹介ページを作成することも可能で、そのページではカルチャーや求人の内容も紹介することができます。
自らのつながりがある人にそのページを紹介することもできるので、企業のページも作成して充実させてみましょう。
求人情報の公開・拡散
ある程度のフォロワーを獲得できたら、求人情報をLinkedinに投稿したり拡散したりといった採用への活用を本格化させていきましょう。
また、アカウントのプロフィールや投稿に、採用サイトへのリンクや情報を掲載しておくのも良いでしょう。
自社採用HPへの主要な流入チャネルとしても活用の幅が広がります。また他のSNSや採用媒体との接続をしても良いでしょう。
以下記事では、SNSを活用したソーシャルリクルーティングの手法を解説しております。是非ご一読ください。
▽ソーシャルリクルーティングの事例とポイントを解説!▽
https://www.hear.co.jp/recruit/social-recruiting
DMからのダイレクトリクルーティング
つながりや閲覧者によい人材がいれば、DM(ダイレクトメッセージ)を通じてスカウトを送ってみましょう。Linkedinでは投稿や交流を通じたユーザーとの信頼関係構築が重要なので、それが一定できてきた段階で始めてみましょう。
また、運用間もない時期のような関係性ができていない場合にDMを送ってしまうと、逆に不審に思われたりネガティブな印象を持たれたりすることがあるので注意が必要です。
Linkedin採用の事例
メルカリ社
【導入理由】
・顔が見える状態でプロフェッショナルと繋がりたい
・働く環境を発信でき、求職者が見返すこともできる
・グローバル展開を希望
【運用方法】
・自社開催のMeetUpイベントに参加してほしい候補者を招待
・メルカリと参加者の共有する時間の価値が高まり、メルカリファンのつながりが拡大
・候補者の共感を生み出し、採用へ導いた
【結果】
・半年で複数名内定
・「お互いの理解を深め合う、ゆるやかなつながり」の拡大
常石グループ
【導入理由】
・人材プールが少ない
・企業認知度が低い
・優秀な人材の確保に困難
・オンライン対応の不足
【運用方法】
・従業員一人ひとりをブランディング大使に認定
・従業員のタレントマネジメントシステムの一部としても活用
【結果】
・8,000名以上のターゲット層をフォロワーとして獲得
・「こんな会社で働きたい」というイメージの向上
富士通社
【導入理由】
・IT企業の決済者とエンゲージの向上
・グローバルICTサービスの認知を拡大
・ターゲットのインサイトの理解
【運用方法】
・広告の活用
・ターゲットに刺さる話題にフォーカスしたコンテンツ配信
・営業時間外にアクセスしやすいPCおよびモバイル端末への配信
【結果】
・ターゲット国で7,500 以上のクリック数、44,100以上のインプレッションを獲得
・ICTにおける深い専門知識を持っていることへの認知度向上
LINE社
【導入理由】
・国外における「LINE」の認知度向上
・即戦力になる新卒エンジニアの採用
・企業理念と事業の2つに共感してくれるエンジニアの採用
【運用方法】
・タレントインサイトの活用
・リクルーター個人のブランディングの向上
【結果】
・企業としての「LINE」のファンの向上
・カルチャーフィットしている優秀なエンジニアの採用
以下資料では、オンラインでのリクルーティング手法について解説しております。是非ご一読ください。
▽【お役立ち資料】オンライン時代で差をつける リクルーティング手法▽
https://hear-20737044.hs-sites.com/onlineinterviewhp
まとめ
Linkedin採用は、企業のイメージを求職者に伝える上でとても有効な施策です。継続的かつ一貫したコンセプトをもった運用を通じて、よい効果を生み出していきましょう。
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