ホスピタリティではなくフレンドシップでゲストの体験を作る
田島:
SEKAI HOTELさん、泊まってみたい〜!ってずっと思っていたんです。コロナの状況は在りますが、「体験」を重視する宿泊施設ってそんなに多くないじゃないですか。いろいろ話を伺えればと思います!
北川さん:
わ、ありがとうございます! すごく嬉しいです。SEKAI HOTELは「まちごとホテル」という体系でホテルを運用しています。まち全体にホテルの機能を分散している全く新しい形なんです。
田島:
確か、まちに元々あったレストランなどを活用しているんですよね。
北川さん:
そうなんです。商店街の中の空きテナントをリノベーションして客室にしていたり、大浴場が地域の銭湯さんだったり。まち全体に分散しているのが大きな特徴ですね。
田島:
すごく珍しい、というか、SEKAI HOTELさんしかやっていない取り組みですよね。
北川さん:
今は大阪の西九条と布施エリアでサービスを展開しています。宿泊のコンセプトとしては、「旅先の日常に飛び込もう」というもの。SEKAI HOTELは、まちに息づく何気ない日常を体験することを「ORDINARY」と表現し、宿泊体験をデザインしています。思い返してみると、旅行の記憶に残るものって友だちと話したり地元の人との交流だったりするじゃないですか。そういうものを作れるような宿泊施設に成っています。
田島:
ああ、確かに……観光地を見に行くのももちろん素敵な体験なんですが、ふと思い出すのは喫茶店での何気ない友達との会話だったりしますよね。
北川さん:
まだまだ地方の魅力って差別化されていないんですよね。「ご飯が美味しい」とか「自然がいっぱい」とか。そういうありきたりな魅力ではなく、まちごとの魅力を伝えていく中でまちの人々の生活や日常に触れることが面白い体験なんじゃないかな、と思っています。
田島:
確かに、日常を体験しに行く、というのは新しいですし印象にのこる旅になりそうです。北川さんはそういった地方の創生や魅力発見に昔からご関心があったんですか?
北川さん:
私は元々岐阜県出身なんです。愛知との県境に住んでいたんですが、駅前にある商店街がどんどん廃れていくのは寂しいな、と思ってみていました。
田島:
うーん、そうなんですよね。私も長野や秋田の田舎のエリアで暮らしていたことがあるんですが、年々シャッターが増えていく商店街……笑顔が溢れていたらどんなに素敵だろう、と思います。北川さんはSEKAI HOTELでどんなお仕事をされてるんですか?
北川さん:
まず1つは、ホテルマンとしてゲストの方を迎えるお仕事です。チェックインなどの対応や、まちのおすすめスポットの案内もさせていただいています。あとは、ゲストに楽しんでいただけるようにお迎えするお部屋の装飾をしたり、いろいろなことに取り組んでいるんですよ。
田島:
すごいホスピタリティ、おもてなしの心ですね!
北川さん:
私達は実は、「ホスピタリティ」ではなく「フレンドシップ」を大切にしているんです。
田島:
フレンドシップ……?
北川さん:
おもてなしをするゲストの皆様と私達!ではなく、あくまでも対等な関係のコミュニティを築きたいという気持ちが根幹にあるんです。へりくだるのではなく、ゲストと私達でGiveし合うような関係を理想としています。
田島:
なるほど、「フレンドシップ」のおもてなしで、まるで昔からの友人が住んでいる場所に遊びに行くような宿泊体験ができるんですね。素敵です!
北川さん:
あとはSNSの運用や、新卒採用、オンラインコミュニティの運営を通してSEKAI HOTELの魅力を知ってもらったり、発信を行っています。
「消費されてしまうまち」を失くしたい
田島:
なんというか、田舎で暮らしたことがある私としては、人が少なくなった場所って本当に見ているだけで寂しくなるんです。SEKAI HOTELさんの取り組みは、そういう地域へのダイレクトなアプローチが出来ているな、と思います。
北川さん:
そうですね。消費されてしまう観光・まち、ではなく、ゲストのみなさんを巻き込んでコミュニティを作りながらまちの未来を作り上げていきたいんです。一度きたら終わりではなく、共存する観光のあり方を模索しています。
田島:
「まちごとホテル」という形だと、必然的にまちを歩いていくことになりますよね。そのなかで地域コミュニティに触れられる機会が生まれるのかな、と想像します。
北川さん:
そのまちで暮らすように過ごすことが出来るのがまちごとホテルのいいところです。まちの人との接点を増やすための取り組みも行っています。
田島:
対地域へのアプローチもいろいろありそうですよね。
北川さん:
そうですね。SEKAI HOTELと地元のお店の方、事業者同士の関係性で終わりたくないな、とはいつも思っています。提携させていただくときもギブアンドテイクではなくて「一緒にまちを盛り上げていこうよ」という気持ちでやっていることが多いです。
田島:
地元の人達にとっても、SEKAI HOTELさんの取り組みでまちを知った人たちが訪れてくれたら、経済の活性もそうですし、賑わうことそのものが嬉しいだろうな、と思います。
北川さん:
地域向けのイベントもしているんですよ。お子さんに向けての「icoima」というイベントを主催しています。商店街の店舗のお子さんって、商店街で育つからこそそれいがいのコミュニティを知らなかったりするんです。商店街の外の世界も知りつつ、商店街の良さも感じてもらえるようなイベントを行っています。
田島:
わ、それもすごく素敵です!あらためて、自分の所属するコミュニティとしてのアイデンティティを自覚するきっかけになりそう。
北川さん:
店舗を運営される親御さんも、子どもたちの将来を考えるきっかけに成っているんです。「ホテル」と「地域の提携先」だけではない、それを超えた関係性を築くことが、やがてゲストの皆さんを含む良いコミュニティを形成していくのではないかと思っています。
「認められたい」ではなく、「ありがとう」に感じる青春
田島:
自分自身もコミュニティの中で暮らして、仕事をして日々を送っていらっしゃるんですね。では、最後に、北川さん自身が「青春」を感じる瞬間ってどんなときですか?
北川さん:
学生の時から「自分自身が社会を変えるリーダーになる」ということはとても意識していました。SEKAI HOTELで働くことを決めた最後のひと押しは、社長や役員が「日常という価値」「地方で生まれている魅力を発信したい」という思いを力強く発信していたことでした。すごく感銘を受けたんです。
田島:
北川さんにとって、社会を変えていくための一つの方法としてピタッとはまったんですね。
北川さん:
この人達が今描いている未来を一緒に見に行きたいと思って、今があります。まだまだ一年目でスキルもなく勉強の日々ですが、色々任せてもらいながら試行錯誤しています。目標も提示されている状態で、新しいことにチャレンジし続けるのは青春ですね。
田島:
布施のコミュニティの中で「青春」を感じることもありますか?
北川さん:
そうですね。地域の人達が、本当の子供や孫みたいにかわいがってくれるとき本当に嬉しくなります。学生のときは、「誰かに認められたい、讃えられたい」という思いがすごく強かったんです。でも、それって自分の存在を認めてほしいだけだと気づいた瞬間があったんです。
田島:
誰しもが「認められたい」みたいな感情はあると思うんです。でも、それを他者に依存することなく自分で生きる意味を見つけられるのは本当に素敵なことですよね。
北川さん:
今は、自分が価値を提供できる人がコミュニティの中にいるんです。提供したものに対して、「すごいことをしてるから貴方はすごい」ではなくて、「まりちゃん、ありがとう」と言ってもらえるのが本当に嬉しいと感じています。役に立っているからこそ、ありがとうと言われる関係を築いていける。そういう時に、すごく青春を感じます。
田島:
ありがとうございました!SEKAI HOTELさん、ぜひ今度遊びに行かせてください!
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